3DプリンターEnder-3を使った評価テストやアップグレード、独自改造等の記事を記載してきました。
そして、現在の私のEnder-3は、自己満足ですが思い通りの動作環境に近づいてきたと思っています。安定した印刷動作、寸法誤差の補正など取り組んできた改造・調整等が実を結んできました。
今回、これらの成果を一つの作品にしようということで、新しいおもちゃを作ることにしました。3Dプリンターをフル活用して、子供たちに感動を与えられるようなおもちゃをと色々思案した結果、思いついたのが「シャボン玉発生器」なのです。
何とも単純な発想で、ネット上でもたくさんの装置が紹介されていますが、一味違った作品にしていきます。
どんな「シャボン玉発生器」にするか
シャボン玉、実に単純で簡単に遊べるおもちゃですが、子供たちの大喜びする姿を何度も目の当たりにしてますし、その微笑ましく生き生きした表情にいつも和まされます。
そこで、シャボン玉が簡単に大量に作れたら面白いんじゃないか、モーターなどの動力は使わず、幼児でも簡単に操作できれば、これだけで大きな感動を与えられるんではないか、という目標で製作を開始しました。
シャボン玉発生の仕組み
シャボン玉の発生方法は、一般的な単純な方法ですが、穴のたくさん空いた円盤を縦回転させて下部をシャボン玉液につけて上部にはプロペラで起こした風を当てるという方法です。
そして、ここからが要なのですが、動力はハンドルを手回しにするという操作だけです。
このハンドル操作からプロペラを勢いよく回転させ、シャボン玉液の付いた円盤をゆっくりと回すというメカ構造が特徴になります。
設計と製作
モデリングは全てFusion360で行っています。サイズは、3DプリンターEnder-3で印刷できる範囲とします。プロペラは手回し回転を25倍に加速し、シャボン玉液円盤は1/4に減速しています。加減速方法は平歯車の組み合わせとします。ほとんどのパーツを3Dプリンターで製作しますが、その他ネジ部品や金属スペーサ、金属棒材を使って組み立てます。
工具類は、ドライバー、ヤスリ、パイプカッター、金ノコ程度の簡単なものだけで作ります。
印刷パーツは、極力サポートを減らし、印刷高さも低くなるようにして失敗リスクを減らします。
フィラメント材料は、プロペラと円盤はPETGで作りますが、ほとんどABSで作ります。
外観イメージは次のとおり。
印刷したいくつかの部品は次のような感じです。
ほとんど印刷の失敗もなく、順調に製作できました。
遂に完成
組み上がったものが次のものになります。まあまあ仕上りには満足しています。
総重量は約1.1kgと軽量です。電源も電池も不要なため、シャボン玉液さえあれば、すぐに使えます。
それでは、実際にシャボン玉を飛ばしてみましょう。
飛ぶわ、飛ぶわ、予想以上のシャボン玉の数に「大成功!!」と歓声を上げてしまいました。また、どこかのイベントで子供たちに喜んでもらえればと期待しています。
課題も・・・
今回の製作品は、「幼児でも簡単操作」を目標にしていたのですが、ハンドルを回すのが結構重くなってしまい、もっと軽く回る様にしなければなりません。
そして、プロペラが勢いよく回転するので怪我防止対策も必要です。
肝心のシャボン玉も結構重なり合って出てくるものも多く、円盤に空けた穴形状も改良の必要がありそうです。
これらの改良品を新たに設計中ですが、完成しましたらまた追記報告します。
追記(2022/5/1)
改良版2号機を作りましたので、続報もご覧ください。