最近は3DプリンターELEGOO Neptune4に関わる記事や、作品の紹介など気まぐれに投稿しています。
フィラメント交換時に、次のフィラメントをエクストルーダに挿入しようとしたところ、押出しも抜き取りも出来なくなってお手上げ状態になった、という経験はございませんか?
Neptune4のエクストルーダ内部の分解清掃については情報も少なく、また見るからにガッチリと作られており普通は分解してみようとは思いません。私もNeptune4を購入して10ヶ月半ほどになりますが、エクストルーダを分解した経験はありません。
しかし、ついにその時がやってきてしまいました。今回の記事では発生したトラブルの状況と対処した内容を紹介します。
エクストルーダ内部の分解清掃は意外と簡単で、定期的に行った方が良いと思いましたので参考になれば幸いです。
ノズル交換を経験した方であれば、ノズル交換作業よりも容易だと思います。
トラブルの状況
今回は、TPUフィラメントに交換しようとした時でした。TPUフィラメントはご存じの通り、ふにゃふにゃで見るからにこんなの通るのかなぁ、と不安になります。これまでも何十回と通してきたのですが、今回はエクストルーダ内部でガッチリとロックされてしまい押出しも抜き取りも出来ないという状態になってしまいました。
恐らく、本来通るべき送り出すギヤの間に入らずに逸れてしまって、引っかかったと思われます。
これはもう分解するしかない。
分解開始
まず、電源OFFとして、ヘッド部(X軸ガントリー)は出来るだけ下に下げておきます。交換作業ではないのでこの方がやり易いです。
ベッド面は養生のため紙などで保護しておきます。分解に必要な工具は対辺2mmの六角レンチと小さい+ドライバーだけです。
では早速分解を開始していきます。
① まず、表カバーの固定ビス(左右2か所)を外し、カバーを手前に引き出して外します。
② 内部のファンユニットを外します。
下画像の場所(左右同じところ)に計4個の+ビスでファンユニットが取り付けられていますので、ビスを取り外します。
③ ユニットはズリ下ろしてベッドの上に置くのですが、左側のケーブルが短いのでコネクタを外します。
④ ステッピングモータを取り外します。
2か所のビスを外してモータを抜き出します。
⑤ いよいよエクストルーダ部のカバーを外します。
残り1個のビスを外します。
このカバーを手前に引き出します。
下画像は内部の状態が見えるようになったところです。
(写真は清掃後なので綺麗になっています)
分解後の内部の状況
詰まり云々よりも、フィラメントの削れカスがいっぱいで驚きました。10ヶ月半でこうなってしまうとは・・・。
とりあえず清掃します。
清掃には100均で買ったこんなブラシを掃除機に付けて、削れカスを一気に吸い取ります。清掃は数秒で終わってしまいます。
フィラメント詰まりの状況と対処
清掃後、奥をのぞき込んでみると、青矢印部が本来の通り道なのですが、①のところに逸れて入り、しかも②のところへ入り込んでいるではありませんか。
ピンセットで引っ張り出すと、こんなに入っていました。
対処といっても、この状態でフィラメントを上から引っ張ると簡単に抜けました。清掃、詰まり対処はこれで終わりです。後は元通りに取り付けて完了です。レベル調整などの再調整の必要もなく、印刷を再開することが出来ます。
復旧後、同じTPUフィラメントを通してみましたが、何の問題もなくロードできました。
っていうか、清掃したことでレバー動作や通し易さが良くなったような・・(気のせいかもしれませんが・・)
まとめ
今回は、初めてエクストルーダ部を分解清掃してみましたが、トラブル対処よりも削れカス清掃の必要性を感じました。
Neptune4のダイレクトエクストルーダ部は、一見分解し難そうですが要領さえ分かってしまえば簡単です。
注意すべきは、ケーブルを引っ張ったり挟み込んだりしないことです。今回は、清掃だけなのでヘッド部を下げることで、内部ファンユニットを下に下ろしてベッドに乗せられるので、作業が非常にやり易くなります。分解清掃の参考になれば幸いです。