2024年、本年も3Dプリンター(Ender-3,Neptune4)に関わる記事や、作品の紹介など気まぐれに投稿していきます。
最近は、ELEGOO社のNeptune4の改造・改良を行っており、今回も継続して紹介したいと思います。
Neptune4は、昨年6月頃に販売開始された新機種で、低価格でありながらハイスペック、豊富な機能に魅了され即買いして、今ではほとんどの製作品をこのNeptune4で印刷しています。
当ブログでも何度か使用感など記載してきましたが、不満な点として挙げた中に、スライサーソフトがELEGOO Curaの専用付属ソフトのみということがありました。
恐らく多くのNeptune4ユーザーの方も、他の汎用スライサーソフトも使いたいと思っているのではないでしょうか? 私もUltiMaker Cura5.6.0を使っていますが、未だにNeptune4がサポートされておらず、正式サポートされる日を心待ちにしていました。
そんなことで、今回のテーマは「Cura5.6.0を使ってみる」として、スライサーソフトで最新版のUltiMaker Cura5.6.0を使うことに挑戦してみました。
きっかけは、当ブログにコメントを頂いた方からの情報で、テスト版のプロファイルが既に公開されているとのことで、入手方法等もご教授頂き、具体的な形で分かり易く紹介できないかなぁと思った次第です。ご教授頂き本当にありがとうございました。
尚、以下で説明する方法につきましては、最新版のCura5.6.0にNeputne4シリーズのプロファイル(テスト版)を手動操作で追加しますので、自己責任で行ってください。不安な方は、UltiMaker からの正式リリースを待ってください。(テスト版も公開されていることから、正式リリースも近いのではと推測しています。)
何分、テスト版のため、動作不具合や不足機能などあるかも分かりません。
因みに私はまだ初心者レベルですが、比較的簡単に導入することが出来、今のところ正常に運用できております。
操作の大まかな流れ(1/26内容修正済み)
前提として、既に最新版のUltiMaker Cura5.6.0(2024年1月4日現在)がインストールされているものとします。操作の主な流れは、
となり、順に説明していきます。
1.Neputne4シリーズのプロファイル(テスト版)データを入手する
まず、UltiMaker Curaの公式サイトに入ります。
矢印のFind previous versions > をクリックします。
GitHub内のCura格納場所に移りますので、画面左上にあるPull requestsをクリックします。
下の方にスクロールし、Elegoo Neptune 4 / Pro / Plus / Max Definition Updates を見つけて、クリックします。
Neptune 4シリーズのアップデート情報が記載された画面で、release pageをクリックします。
ここに目的のプロファイルがzipファイル形式でありますので、PC内の任意の場所にダウンロードします。
2.Cura5.6.0のコンフィグレーションフォルダーに組み込む
ダウンロードしたEN4-profile-export_2.1.zipを展開します。
展開した後にその展開したフォルダーを開き、別途Cura5.6.0のコンフィグレーションフォルダーを開きます。
コンフィグレーションフォルダーの開き方は、Cura画面のヘルプから行います。
表示されたコンフィグレーションのフォルダーの同じ名前のフォルダーに以下のフォルダーとファイルをドラッグ&ドロップで移動します。
下図にその内容を示します。
移動が終われば、Cura5.6.0を一旦終了し、再起動します。
3.プリンターを追加する
新しいプリンターの追加設定をします。
正常に組み込みに成功していれば、Neputne4シリーズが追加されています。私の場合は、Neptune 4を選択して、進めていきます。以上でNeputne4対応のgcordeファイル生成が可能です。
実際の印刷も可能なはずですが、私の場合、ノズル温度が不可解な動きをしていることが不安となり、先に以下を進めました。(後述していますが、問題なしでした)
4.サムネイル プラグインを組み込む
上記までの操作でgcordeファイルが生成されるのですが、ELEGOO Curaにあったようなサムネイル表示が出来ません。これもUltiMaker Curaの公式サイトにプラグインが用意されているので、組み込むことにしました。
<組み込み手順>
1.UltiMaker Curaの公式ホームページの下の方にスクロールしていくと、MarketPlaceへの入口(Visit UltiMaker MarketPlace)があり、クリックします。
2.ELEGOO_Neptune_Thumbnailsを選択します。
4.GitHubの格納場所の内容が表示されます。
5.下にスクロールし目的のプラグインデータを入手するところに移動しhereをクリックします。
6.プラグインデータファイルをPCにダウンロードします。
7.cura画面のプレート上にドラッグ&ドロップします。
8.次のようなメッセージが出ますので、Curaを一旦終了し、再起動します。
9.プラグインが正常に組み込まれていることを確認し、設定を行います。
10.サムネイルの設定内容を変更し登録します。
11.実際にどのような変化があるかを確認します。
fluidd画面にgcordeファイルを入れると、サムネイル表示します。もちろん印刷時は操作パネルにも表示されます。
テスト印刷
実際にどのような印刷となるのか、ベンチマークのお船にて試してみました。
印刷データは、PLA黒、ピッチ0.25mm、ノズル210℃、ヒートベッド60℃、印刷速度250mm/sでおこないました。
まず、印刷開始時に驚きました。
ノズル温度の動きが、まず、140℃(予熱温度)で止まり、ヒートベッドが60℃に達した時点で、ヘッドがHome動作を行い、最初のライン印刷前で止まり、ノズルの加温が始まります。設定の210℃になるとプレートの手前で最初のライン印刷後、本体の印刷を開始します。
この140℃で止まるという意味がいまいち分かり辛いのですが、印刷開始時の樹脂塊を本体印刷時に持ち込まないような工夫のようですが、詳細はよくわかりません。
いずれにしろテスト版なので、今後どのような形で正式リリースとなるかは、お楽しみということですね。
サンプル印刷自体は正常に行われましたが、最新Curaでどれだけ品質改善されたかは不明です。
Cura内のプリンター設定について
今回は、Neptune4を選択してプリンターを追加したわけですが、そのプリンター設定の内容を見てみると、開始GコードがELEGOO Curaと全く異なっています。
上記の印刷開始時の動きが、この開始Gコードに沿ったものと思います。詳細解説は、私には無理です。
まとめ
何とかCura5.6.0でNeputne4を使う状態になりました。テスト版ということで、今後新たな問題に遭遇する可能性もありますが、このまま実運用しながら試していきたいと思っています。個人的には、プレビューモデルの見易さや機能面で大変気に入っています。
使う使わない、いづれにしろ正式リリースが待たれますねぇ。