少し前の記事で、「3Dプリンターで作る電動遊園地」というのを製作していました。
今回は、この第2弾で「3Dプリンターで作る電動遊園地Ver.2」を製作しましたので紹介させて頂きます。
前回は6つの遊具を小さなモーター1つで同時に動かそうという初の試みで、結構複雑に入り組んだ機構を詰め込んだ苦心策だったんですが、今回は4つの遊具ですが更に小さなモーター1つでよりスマートに動かしてみようという試みです。
遊具は、コーヒーカップ、オクトパス、サイクルモノレール、ボールコースターにしました。
実際の動作はYoutubeにアップしていますので、見て頂けると嬉しいです。
ガサツな動画で失礼しました。美的センスもなく、動かすことだけに注力した自己満作品でした。
当記事では各遊具のメカ的な構造など内部的な動きを説明したいと思います。
全体構成
4つのモジュール化した遊具を土台に乗せるという前回と同様の方法ですが、土台をより薄くしてシンプルな機構にしています。
コーヒーカップ
遊園地では複雑な動きをする遊具として難しい印象がありますが、乗客がテーブルを持って回転を加える動きを除けば、遊星ギヤの動きそのものだと思いますので簡単に実現できます。内部構造も単純なスパーギヤの組み合わせだけです。
コーヒーカップ自体をランダムに動かすのは断念しました。
オクトパス
8つの乗り物が上下しながら回転するというもので、小さいスペースで如何に独立した動きにするかが難しかったのですが、乗り物全体と中央部を一体成形することと、平面カムを使って摩擦ロスを小さくする方法で軽やかな動きになりました。
ボーデン式で使わなくなったテフロンチューブも有効活用できました。
サイクルモノレール
土台側から駆動ギヤに動力を伝え、リングギヤを回すことで各サイクルを押し回し、サイクル内にあるローラーが回ることで人の足を動かしています。難しい点はサイクル内部の溝もレールの曲線に合うように切っているため、直線や曲線が混ざるようなレールには対応できません。単純な円動作しかできない点が少し残念でした。
ボールコースター
こんなの遊園地にはありませんが、ジェットコースター風にベルトコンベアみたいに高所に持ち上げて、前回みたいにボールしか転がせないなら、別方式でもいいかとスクリューコンベアに替えたものを作ってみました。構造は単純かつ省スペースで真上に搬送できるので作り易さもあります。スクリューの成形は繊細なので積層ピッチ0.1mmで速度遅めに成形しました。
土台内部
土台裏面に駆動機器、伝達部品全てを組み込んでいます。今回はこれだけシンプルな部品だけで構成できました。
各モジュール駆動の回転軸方向が同一であることで、軸方向変換の必要がなく、ギヤ比調整と中継ギヤでの回転方向決めだけで配置できます。
電気パーツも簡単な構成で、最近では使用頻度も少なくなってきたmicroUSB-B(2.0)端子のものがたくさん余ってきています。
この有効活用も兼ねたUSB給電にしています。しかも格安で800円程でした。
内訳は次の通り。
・ギヤードモーター:
DC5V,36rpmで超小型ですが、結構パワフルでこういうおもちゃには最適。
Amazonで1個当たり250円程
・コントロール基板:
PWM方式DCコントロールで電源OFF~5V可変。Amazonで1個当たり170円程
・USBソケット:
MicroUSB Type-B(2.0)の基板付。Amazonで1個当たり50円程
・USB電源アダプタ:
結構おうちにも転がっていると思います。私は、Hard-offで330円で購入
・USBケーブル:
Type-A,Bで、在庫品使用。
まとめ
遊園地第2弾ということで、3Dプリンター活用のスキルアップを目指して製作しました。色々なメカ機構を組み込むことが楽しいのですが、全体のバランスとか、美的センスとかの才能が全くないので、今後はその辺も意識して新しい作品作りを目指したいと思います。