3DプリンターEnder-3の評価テストやアップグレード、改造を進めていますが、これまではX軸Y軸方向での改善を行ってきましたが、今後Z軸方向での精度向上を目指して準備中です。
今回はその前段階として、フレーム構造の傾き状態を再確認しました。
フレームの傾き再測定の主旨
前々回の記事では印刷物の平面(X軸Y軸方向)での直角度や寸法補正について記載しましたが、今後のZ軸方向での直角度や寸法精度向上を行う上で、土台となるフレームの状態を確認する必要があります。これなしで直角度を確保することは出来ません。
ここではベースとなるH型に組まれたフレーム(下図)については、工場での組付けを信じて平面が確保されているものとします。これをベースフレームとしておきます。
よって、確認するのはベースフレームに対するXYZ軸フレームの直角度・平行度を確認します。
残念ながら私の家には、曲尺とノギス程度の簡単な測定器しかありませんのでご容赦を・・。
計測結果
ほとんど目視判断ですが、次のような計測状況でした。
過去記事(↓)で測定した時とX軸もZ軸も変化しています。
Z軸フレームについては、やはり剛性不足が原因と思われ、X軸についてはオートレベリング化した時に操作ミスで、ノズルをヒートベッド面に衝突させていたことがあったので、その時にズレてしまったのかなと考えられます。
今後の対応
この状態で、アップグレードを進めても肝心のZ軸方向での直角度が得られません。
よって、Z軸フレームには調整可能な補強ステーを自作することにしました。
Y軸の傾きについては、ベースフレームを触りたくないので、Z軸の傾き調整にてY軸フレームとの直角度を保つようにします。これは、印刷物の直角度を見てから微修正することも可能となります。
X軸のフレームは、デュアルZ軸化の時に再調整します。
所感
Ender-3のフレーム構造(他の格安機種でも同じ)では、Z軸方向への直角度を確保して維持するのはを困難と思われます。もちろん、造形目的により許容度合いが異なりますが、機械部品の様に複数部品を組み合わせて組み立てる場合には見逃せません。
この格安Ender-3で、どこまでの精度(直角・平行・寸法など)が出せるのか、これも一つの挑戦かなと思って取り組んでいきます。
Z軸補強角度調整ステーを自作できた際にはまた記事にしたいと思います。