事の始まり
Ender-3のマザーボード交換とオートレベリング機能を追加して機嫌よく印刷していた時でした。
約100×100mmの板状のものを2枚印刷し終わって、1枚を裏向けにして2枚を重ね合わせたところ、何と直角が出ていないではないか!!
こんなにズレているとは・・。気付かなかった私が情けない・・。
過去(2021/5/2)の記事でフレームの直角度、平行度を測定した記事を載せました。その時にY軸のズレを指摘していたのですが、その時の修正が仇だったのか、経時的にズレてきたのか・・。そんなにY軸フレームが緩んでいるようには見えないが・・。
とりあえずY軸を修正しよう、ということになりました。
Y軸取付調整作業
Ende-3のY軸フレームは、4020アルミフレーム(外形40×20mm)が使われており、M5キャップボルト2本を使って20mmピッチでベースのフレームに固定されています。この2本のキャップボルトを緩めて、Y軸を振ってボルトを締め直すという作業になるのですが、振り具合いの調整が全くの当てずっぽうです。
何かしらの目安や微調整方法があればいいのですが・・。
(後の改造項目に入れておこう)
とりあえずの目安位置でボルトを締め直し、100×100mmのサンプルを印刷し直角度を確認し、不十分であれば調整をやり直すという作業を行っていました。
ネジがバカになった!
上記作業を行っている時でした。キャップボルトを締めようとしたとき、ヌルっと軽い感触、「まさか、やってしまった!!」もう一本のボルトも同じように空回り・・。
しばらく呆然と「これ、どうしよう・・。」頭が真っ白になり、「Y軸フレームだけ買い直さないといけないのか、いつ頃まで、いくら位掛かるのか・・。」などと思いつつバカになった個所を眺めていました。
最適な解決方法があった!
バカになったネジ部を見詰めながら、「これ、どう見てもバカになるなぁ。アルミフレームの薄い肉厚にタップを立てて、20mmピッチでY軸を固定しているなんて、どう見ても設計不良じゃん!」とぼやきながら改めてEnder-3の脆弱性を思い知らされました。
工場では、初回のネジ締めなので恐らくガッチリ締められており、通常の使用では問題なく運用できているものと思います。
ただ、私は以前にY軸振り角調整のために、このキャップボルトを緩めていたという経緯がありました。実はこれが悪かったのかもわかりません。
印刷物で直角度を評価すべきだったので誤った調整をしたのかもわかりません。
何れにしろ今のこの状況を如何に解決するか、簡単な補修方法は無いものか、と思案中にふと思い付きました。
これだ!!
以前にフレーム補強やパーツ取付用にこのTスロットナットを購入していたので、これをタップ代わりにすれば、と。
早速、Y軸フレーム下の溝に滑り込ませ、それにキャップボルトを締めるようにしてみました。
取付は極めて簡単でした。Y軸に付くパーツを一つも外すことなく、このナットを入れることができるのです。一切の追加加工もいらず、ガッチリY軸を固定することができました。
ナットは鉄製でネジ部長もあるので安心して締め付けられます。
最初から(工場出荷時)このようにしてくれれば良かったのに・・。
復旧後の感想
とにかく良かったぁ~。閃きで最適な補修ができ、しかも強度も増して、繰り返し調整にも安心です。
後はY軸振り角微調整方法と共にY軸フレームの補強方法を考え出さねば・・。
Ender-3 V2以降の後継機ではY軸フレームが4040になっていて、かなり剛性もアップしているのだろうと思います。
手の掛かる私のEnder-3ですが、いい勉強材料になって面白い。
さて、次のアップグレードに取り掛からねば・・。