GGの挑戦

3Dプリンターライフを楽しんでいます

からくり玩具「胴上げマシーン」を作りました

 3Dプリンター(Ender-3、Neptune4)を使った作品紹介やプリンター記事などを気の向くままに紹介しています。
そして、今回新たに作ったのがからくり玩具胴上げマシーン」です。
今年は圧倒的強さで悲願のセリーグ制覇という感動を届けて頂いた阪神タイガースに何とか祝意を表したいと考案したものです。

 

「胴上げマシーン」のおもちゃ

  その思いを動画にまとめていますので、よろしければご覧ください。

 

www.youtube.com

 出来として、手作り感、チープ感満載ですが、私としてほぼ目標通り出来たかなと満足しています。
 (本当は、「六甲おろし」でも流したかったんですがねぇ・・)

内部構造

 動画では、一切触れていませんが、この「胴上げマシーン」製作には結構苦労しました。
 操作する指のわずかな動作で、高く胴上げするにはどのような機構を使えばよいか?
見た目シンプル構造で、胴上げ時の動きや見栄えをどのようにするか?
そして、構造物のほとんどを3Dプリンターで製作することが基本なので、思考範囲も限られてきます。

 何度も何度も試行錯誤を繰り返しながら積み上げて形になった構造なので、すっきりした見栄えではないことをご容赦ください。

 簡単に分解しながら構造を説明していきます。

 1.全体の外観

まず、全体組み上げた状態です。左右のレバーが少し上を向いていて、中央のリフト部(乗せ台)が下に降りています。また、周囲の選手の腕も下側にあります。

外観(リフトを下げている状態)

 左右のレバーを少し下に押し下げると中央のリフト部が持ち上がり、同時に周囲の選手の腕も上がります。

外観(リフトを上げた状態)

 

 2. 上蓋を外す

  リフトを持ち上げる機構は、テーブルリフトなどに用いる機構で、小さなストロークを大きなストロークに換えるようにしています。
周囲の選手の手は全て、一体パーツでベースの跳ね上げ板にリンク連結して持ち上がります。

上蓋を外した状態

 3.選手の手のパーツを外す

 周囲の選手の手は一体化パーツにすることで、構造を簡単にしています。

周囲選手の手のパーツを外した状態

 

 4.外周の選手の身体パーツを外す

  これで殆どの構造が分かると思いますが、まず、左右のレバーを押し下げると4角のギヤを介して前後のシャフトが同様に回転して、リフト機構につながる跳ね上げ板が回転し上下機構を持ち上げています。

外周の選手の身体パーツを外した状態

 駆動用の左右レバーは、片方だけでも動作するのですが、力の伝達の偏りをなくして、スムースに持ち上げるために左右につけています。

まとめ

 構造は、殆どのパーツを3Dプリンターで作成し、アルミ棒、真鍮パイプと真鍮釘のみで構成しています。
一番苦心したのが、中央部のリフト構造で、真上に持ち上げるための構造でした。

 因みに、今回使用した3Dプリンターは、Neptune4となります。やはり、印刷時間が3倍程速くなったのでいいですねぇ。試行錯誤の部品変更時には、ストレスも溜まらず、次々と試せるので助かりました。

 3Dプリンターを使うことで様々な形状を簡単に作ることができるので、発想や思考の幅が大きく広がって、これまで見たこともない作品作りが実現できます。
 これからも、バカバカしい作品ばかりですが、新しいもの作りに挑戦していきます。

【Neptune 4】簡単な寸法精度・押出し量確認行ってみた

 当ブログでは、最近はFDM方式3DプリンターELEGOO Neptune4の評価を行っています。
今回は、前記事でも触れましたが、Neptune4の寸法精度や直角度を確認してみました。方法は曲尺だけを使う簡単なもので厳密なものではありません。
 また、エクストルーダのフィラメント押出し量についても、確認とパラメータの変更方法を説明したいと思います。

寸法精度や直角度について

 基本的な考え方は、下図に示したX,Y,Z各軸の寸法精度とX-Y軸の直角度、X-Z軸の直角度、Y-Z軸の直角度を確認することになります。

確認の模式図

 X軸、Y軸はベッド面になるので、下図のような四角パターンを1mm厚ほど印刷して寸法と直角度を測るだけです。

印刷パターン図

 結果は200mm四角と100mm四角共にピッタリの寸法と直角が出ていました。

X-Y軸200mm寸法・直角確認

X-Y軸100mm寸法・直角確認

 次に、Z軸の寸法、X-Z軸の直角度②、Y-Z軸の直角度③の確認方法ですが、印刷して測るのも大変なので、Z軸の手動操作での確認としました。

 まず、先にX軸フレーム上に、十字の印を入れたテープを張り付けておきます。
X-Z軸の直角度②とZ軸の寸法を見るために、曲尺を次のようにベッド面において、十字の水平線の寸法(ここでは75.6mmぐらい)をメモしておきます。垂直線と曲尺の辺を合わせておきます。

X-Z軸確認(下側位置)

 この状態で、手動操作にてZ軸を200mm上へ移動します。

Z軸移動開始

  画面操作は、メインメニューから「準備」→「移動」と進み、「10mm」設定にし「Z+」キーで200mm移動します。
(くれぐれも「Z-」を押してベッド面に衝突させないように)

 移動後は、275.6mmで実測200mm移動を確認し、垂直線と曲尺の隙間も変化なく直角度も保たれていることを確認しました。

Z軸200mm移動後の位置

 次に、Y-Z軸の直角度③確認します。曲尺をベッド面Y方向とX軸フレームに当たるように置きます。

Y-Z軸確認での曲尺位置

 X-Z軸と同じように200mm移動して、曲尺とX軸フレームとの隙間を確認します。更に-200mm元の位置まで戻して隙間を再確認した方が良いです。今回の結果では、ピッタリ直角が出ていました

エクストルーダの押し出し量確認と調整

 エクストルーダのフィラメント押し出し量も印刷品質に重要な要素です。
私の場合には、ABSの印刷時にベッド剥がれや、印刷物のもろさがあり、確認を行ってみました。

確認方法手順

  1.  メイン画面から、「準備」→「温度」と進み、ノズルを加熱する。

     

    ノズル加熱
  2. 「押出し機」を選択して、初期設定値の50mmでテストしてみる。

    押出し機選択
     
  3.  エクストルーダの入口から50㎜のところのフィラメントに印を付ける。

    50mmの位置に印

     

  4.  「ロード」キーを押す。押出しを開始し、フィラメントが吸い込まれる。

  5.   停止したところで、目盛りの位置を測る。

    押し出し後の位置
  6.  結果、50mm設定で45㎜押出したことになる

定値と大きなズレがあったので、調整が必要です。

調整手順

 調整は操作パネルから行うことができません調整にはKlipperファームウェア設定値を変更できるfluiddから行います。fliddの導入・実行については、前記事で触れていますので、ご参照ください。
尚、この調整は自己責任で行ってください。

 

ggblog.hatenablog.com

 

 1.fluiddの画面から、左側にある{...}マーク(Configuration)を選ぶ

Configuration選択

 2.「Printer.cfg」を選ぶ。

 

Printerファイルのextruderの項変更前

 3.[extruder]にある「rotation_distance:」の値を読む

   変更前の値は、31.4でした。(現在の設定値

 4.新しいrotation_distance値(新しい設定値)を次の式で計算する。

計算式

 5.新しいrotation_distance値に変更する

新しい設定値入力後

 6.変更後、ノズル加熱をOFFとし、温度低下後に装置の電源を一旦OFFにし、
   約10秒後電源再投入する。
 7.fluiddの画面から新たに設定したrotation_distance値が表示されていることを
          確認
する。
 8.改めて、押出し量確認を行い、50mmピッタリ押し出されていることを確認す
   る

 

 以上で調整が完了しましたので、印刷物での仕上がり状態を確認してください。

 私の場合、明らかに改善しました。一例ですが、ABSでのブリム印刷で糸状にバラけていたのが面として結合するようになり、積層間の融着も強くなり、ベッド面からの剥がれや積層剥がれが大きく改善しました。

まとめ

 今回は曲尺だけで行う精度確認を行ってみましたが、メカ構造としては正確な造形ができそうで安心しました。
ただ、押出し量に大きな誤差があり、操作パネルからの修正もできず焦りましたが、海外サイトの情報から修正方法が見つかり安堵しています。今後も様々な不具合に遭遇すると思います。不具合対策や改善情報などもっとたくさんの情報が公開されることを期待します。

【Neptune 4】1ヶ月使ってみた感想

 FDM方式3DプリンターELEGOO Neptune 4を購入して1ヶ月強、それ程多くの印刷を行ったわけではありませんが、私なりの使用感を述べたいと思います。

初めに、改めて自己紹介

 私は約2年半前に初めての3DプリンターとしてCreality社の Ender-3を自分の趣味用として購入し、改造や評価テスト、製作品など当ブログで紹介してきました。はっきり言ってド素人の趣味レベルのユーザーです。
なので、下記使用感や評価などは戯言程度に聞き流してください。でも、参考になることがあれば幸いです。

衝撃の性能と機能、そして使い易さ

 詳しいスペックの紹介は割愛しますが、性能・機能・使い易さ、そして造形仕上がり状態、いづれも満足しています。しかも48,000円(Proは52,000円)という低価格なので、初めて3Dプリンターを買ってみようと思う方にも十分選択肢に入ると思います。
 これまでのEnder-3では、DIYの感覚でマイマシーンを作ることに多くの時間を費やしていました。(まあ、学習も兼ねてですけどね・・。)
 Neptune 4では、もう「改造したいなぁ」と思うところは、今のところありません。まだ、260℃以上の高温印刷はしていませんが、新しい素材での印刷も楽しみです。

感動した性能、機能は

1.印刷速度

 Neptune 4は、前記事でも触れましたが、印刷速度max500mm/sという高速印刷が最大の魅力です。PLA,PETG,ABSフィラメントで推奨の250mm/s設定でベンチマークの船を印刷してみましたが、綺麗な仕上がりとなっています。

ABSで印刷(0.25ピッチ250mm/s設定)

これまでのEnder-3と比較すると、感覚的に2.5~3倍ぐらい早く印刷できます。
ただ、ABSフィラメントでは造形品冷却ファンが強いとベッド剥がれが発生してしまい、試行錯誤の末、今回は冷却ファン設定を5%まで落とすことで成功しています。爆音の冷却ファンの音も気になりません。冷却ファンは成形品の仕上がりに大きく影響しますので、0%というわけにはいきませんが、爆音回避のためにも調整は有効です。以下が比較例です。

冷却ファン 0%設定で印刷

冷却ファン 5%設定で印刷

印刷速度については、今後TPUやPCなど、他の素材での検証も必要なので継続して確認していきます。

2.造形品の美しさ

 印刷速度の次に驚いたのが、造形品の美しさです。高速印刷でも綺麗な表面に仕上がります。これもKlipperの効果なのでしょうか?
 これを見るともう改造しようかという気になりません。フィラメント素材や気温、湿度等で印刷条件の調整が必要かと思いますが、スライサーの設定で何とかなりそうな気がします。

3.LAN経由のリモート制御

 LAN環境があれば、絶対LAN経由でのリモート制御をお奨めします。Wifi機能はついていませんが、LANケーブル接続でNeptune4の操作環境が一変します。
 実機で電源を入れて、レベリングの設定が完了していれば、後はフィラメントセッティングをして実機から離れられます。私はリビングのノートPCで設計作業や印刷データ作成を行っているのですが、PCから簡単に印刷開始、経過監視が行えます。操作方法を簡単に説明しますと、

  1. 実機の電源投入後、「設定」→「インフォメーション」でIPアドレスをメモしておきます。
    (電源ON/OFFで変化することがあるので、都度確認した方が良いと思います。)
  2. PCでの設定で、プライベートネットワーク内での共有を許可しておく必要があります。
  3. ブラウザーChromeやEdge)の頭にあるアドレスバーにIPアドレスを入力し、Enter押します。
  4. しばらくすると、fluidd画面が現れます
    これは、Neptune4に標準搭載されたKlipperファームウェアのフロントエンドで、直接操作することができます。

    fluiddオープン時画面例
  5. 様々な情報が表示されていますが、とりあえず印刷をしてみましょう。
  6. 作成した.gcodeファイル(出来ればTFTで保存したもの)をドラッグアンドドロップで、fluidd画面の右下にある「印刷ジョブ」の欄に入れると、装置にアップロードされます。
  7. 印刷は、そのファイルを選んで右クリックで表示される項目で「Print」を選ぶことで、印刷動作を開始します。

「Print」を選択

USBメモリーの抜き差しの必要もなく作業が楽になりました。

印刷は温度が設定値になった時(矢印)に開始します

 この操作で私が一番うれしかったのが、全角文字のファイル名もそのまま扱えるので、大変助かります。
USBメモリーで印刷データを本機に差し込んで操作パネルからファイルを選択すると全角文字が表示されないので不便でした。
 また、fluiddの操作画面からは、本体の操作パネルでは設定できないファームウェアのパラメータ設定も行えるので、操作環境を整えておくことをお奨めします。逆に操作が簡便なことから、不用意に重大な誤操作を行う可能性もあるので、その点は内容を十分に理解した上で自己責任で操作するようにしてください

4.寸法精度

 私の場合、3Dプリンターで成形したパーツを組み合わせて作品を作ることが多く、寸法精度が一番重要な要素かと思っています。更にX軸、Y軸、Z軸それぞれの直角度が出ていないと上手く組み立てられません。
曲尺を使って簡単なテストを行いこれらを確認しましたが、各軸見事にピタピタの寸法と直角度が出ていました
このテスト内容については、また別記事で紹介したいと思います。

 寸法精度ということでは、もう一つ、エクストルーダーでのフィラメント送り出し量があります
この確認は、操作パネルの「準備」→「押出し機」で、設定値に対する実送り量測定で確認することができます。
確認してみました。なんと、1割程送り出し量が少ないことが判明(これはちょっと酷い!)
実は、このテストをする前にABSフィラメントでのベッド剥がれが頻発し、原因究明に悩んでいたのです。
その時に気付いたのがノズルから出る樹脂の太さが何となく細く思えたので、送り出し量測定を行ったのです。
案の定、調整がズレていることが分かりましたが、操作パネルからこれを修正する術がありません。
Ender-3では、操作パネルからEstep/mm値の設定を変更することで修正ができます。
Neptune4では、それが出来ません。修正する情報を探していましたが、海外のYouTubeに修正する方法が紹介されていましたので、これを参考に修正することが出来ました。この修正方法につきましても次の記事で紹介したいと思います。

不安・不満に思うこと

 魅力の多い3Dプリンターだと思う一方、Neptune4を使い始めて感じる不安・不満なこともあります。

 ・まず、あまりにも国内の情報量が少なく、本当にこのまま使っていて大丈夫なんだろうか?と不安になるくらいです。Ender-3の場合は、困った時、メンテナンスパーツが欲しい時、改造したい時、大体解決方法が見つかり、色々なチャレンジが出来ます。
Neptune4の場合は、海外サイトやYouTubeで何とか見つけ出すこともありましたが、もっと国内情報が欲しい。

 ・スライサーソフトが標準添付されているELEGOO Cura4.8.0のみであり、最新のUltiMaker Cura5.4.0ではまだサポートされていません。早くサポートされることを期待しています。

まとめ

 まだ使い始めて1か月ほどですので、お触りだけの感想ですが、非常に使い易い3Dプリンターだと思います。
今後も新たな発見や役立ちそうなことがあれば発信していきたいと思います。
尚、次記事では簡単な寸法精度確認や調整方法について近日中に記載します。

【Neptune 4】爆速です(高速サンプル印刷)

 ELEGOO Neptune 4の組立試運転ができると、次に一番気になることは、高速印刷です。
この機種の最大の特徴であるmax500mm/s(推奨250mm/s)を謳う印刷速度に魅かれて購入された方も多いと思います。
私もその一人で、印刷時間短縮は最大の魅力で、5万円を切る価格で本当に高速かつ綺麗な印刷ができるんだろうか。

サンプル印刷を試す

 付属USBメモリーの中にEN4_3DBenchy-18min.gcodeというデータが入っています。これは、3Dプリンターではお馴染みのベンチマーク用サンブルのお舟です。これを、18分で印刷するというのがこのデータなのです。
印刷してみました。

印刷実施後

 印刷時の動作は、無茶苦茶速いです。確かに印刷時間は18分でした。Klipper恐るべしって感じで、機械が壊れるんじゃないかと心配になるくらいです。
 印刷時のファンの音も爆音ですが、印刷速度に呆気にとられ、仕方ないかと、只々印刷動作が気になります。
 こんな動作で本当に耐久性はあるのか、タイミングベルトがぶっちぎれないのか、基板が焼けたりしないのか、と素人ながら不安になります。
 耐久性に関して、何かしらメーカーからの指標(例えば、推奨の250mm/s以下ならば、〇〇〇時間可能とか・・)があると安心できるのですが・・。
 出力したサンプルを見てみますと、

サンプル右面

サンプル左面

サンプル印刷

 十分に綺麗じゃないかと思います。

なぜ高速化できたのか

 Klipperというファームウェアを標準搭載したことが、一番の要因のようですが、Klipperの詳細のところは分かりませんので他の解説サイトをご参照ください。ただ、それだけじゃないようです。ステッピングモータを高速でコントロール出来たとしても、実際に動くX軸のヘッド部やY軸のベッド部を如何に軽量化するかが重要で、Neptune 4ではノズルから出た樹脂を急速に冷却するファンをX軸ガントリー部に移動して、強力な冷却ファンになっています。これでヘッド部を大きく軽量化しつつ、成形品の頂部を全面で冷却するという画期的な構造だと思います。
 実際にこのファンの効果で、成形品が綺麗に仕上がります。(止めると積層が乱れます)
 ファンの爆音は我慢するしかないですねぇ。
 Y軸については、ベッドの軽量化として感じるところはありません。背の高い造形品で高速印刷というのは、無理だと思います。

ELEGOO Curaでどこまで高速化できるの?

 付属のUSBメモリーにスライサーソフトとして、ELEGOO Cura4.8.0が入っています。
Neptune 4用として、今のところこれしかありません。UltiMaker-Cura5.4.0を普段使っているのですが、8月4日現在まだNeptune 4の機種がサポートされていないので、できるだけ早くサポートしてほしいものです。
 とりあえず、ELEGOO Cura4.8.0をインストールして、日本語化再起動して使うことにします。

Prefences選択

日本語選択

 ベンチマーク用の3DBenchy.stl(付属USBメモリーにあります)を読み込みます。
さて、どのような設定をすれば、18分という高速印刷が可能なのか、考えられる項目を色々触ってみたのですが、レイヤー高さ0.25mm、壁厚1.0mm設定、印刷速度250mm/s設定で実測24分でした。また、印刷速度500mm/sと設定しても実測23分で、それほど時間は短縮できていません。
 EN4_3DBenchy-18min.gcodeでは、18分なので最高のパフォーマンスが出るように設定されているんでしょうが、我々素人でもできる高速化のノウハウを享受頂きたいものです。

まとめ

 まずは、一番気になる印刷速度についての確認をしてみたのですが、十分に早い印刷速度であることは間違いないと思うのですが、スペックで謳うmax500mm/sを自分が設定したgcodeでは体感できず、推奨の250mm/s以下設定での実運用が無難なのかなと思いました。

【Neptune 4】買いました!(開梱~サンプル印刷まで)

 私は2年半の間、FDM方式の3DプリンターCreality社の Ender-3を使い続けてきました。少しでも使い勝手や品質向上を目指してアップグレード、独自改造を行ってきましたが、最近の新製品の性能、機能の進化が著しく、もはやDIYで向上できるレベルを遥かに上回ってきています。
 更に、家庭用3Dプリンターとしての低価格化を実現しつつ性能・機能が加わってきて、魅力満載の機種が目白押しです。初心者の方にも扱い易くなって、私のように「趣味でちょっと始めてみようか」と思う方も是非とも注目して頂きたいと思っています。

ついに新機種を買いました!

 最近の新機種を色々調べる中で、低価格、高性能、高機能で抜きん出ているのが、ELEGOO社の新製品Neptune4だったのです。オープンフレーム構造でベッド面235X235mmでの選定ですが、高速(Max500mm/s)、高温(Max300℃)
で多機能(欲しい機能がほぼ揃っている)でありながら¥48,000(PROは¥54,000)と、5万円を切る低価格でSK本舗さんから販売されています。詳しい仕様説明は販売元や他のサイトをご覧ください。
 Neptune4の驚きのスペックを目にして、思わず衝動買いしてしまったのです。7月上旬に注文して、約2週間で届きました。

ELEGOO Neptune4に関する情報が少ない

 これまで、Ender-3を使っていた時は、導入当初から情報不足で困ったことは殆どありませんでしたが、今回のNeptune4については、紹介記事以外ほとんど見つかりません。(まだ、出たばかりなので、仕方ないか…)
 凄い3Dプリンターなので、どうしてって感じです。Neptune4の初見では、出来過ぎていてほぼ完成形で、DIYの余地が少ないと思える状態なのです。
 しかも、全くの初心者がこれから始めようと思っても、十分に使いこなせると感じる使い易さです。

初心者向けに導入解説してみます

 素人の私ですが、Ender-3での経験がありましたので、組み立て・初期調整も問題なく終えることが出来ましたが、初めてNeptune4を手にした方にとっては、重要なポイントや手順が分かり辛いことも多いと思います。
 導入解説といっても、実際に私がNeptune4を購入して、開梱→組立→配線→初期調整→サンプル印刷までを行った経緯を記載したものとなります。チュートリアル動画やユーザーマニュアルでも十分に分かりやすいのですが、注意点や補足事項も加えて説明したいと思います。


 誤り指摘や追加情報など是非ともコメントでご意見頂けるとありがたいです。
 今後更に実運用の流れや、機能の特徴、優れている点、不満な点など個人的な見解も交えて評価していきたいと思っています。

注文して入荷するまでに

 発注して、入荷するまで待ち遠しいですよねぇ。
 入荷後スムーズに組み立てや初期調整が行えるように、下記Youtube動画をご覧頂くのが良いと思います。
 製品内の付属USBメモリーにも同じ動画が収められています。

www.youtube.com

 

開梱

 ずっしりと重い大きな箱です。早速開封しましょう。
 

開梱開始

SK本舗納品書と冊子

 納品書とSK本舗さんの冊子(クイックスタートガイド)が入ってました。初めてFDM方式3Dプリンターに触れられる方は一読されるといいでしょう。

 

上段収納品

 いよいよフレームを取り出していきます。

上段Z軸フレームとガントリー部のセット

 また、次のような付属品も入っていますので、取り出しておきます。

 

上段付属品内容

 ビニール袋の中には、次のようなものが入っています。

 

付属品小物一覧

更に下段には、プリンターの本体となるものと操作パネルが入っています。

 

下段は装置本体

下段操作パネル取出し

以上で収納品の全てですが、全て丁寧に収納されており、品質の高さを予感できます。

組立開始

 組立は難しくありません。User Manualを参考にビスの種類を間違わないように数点の取り付けだけです。
 まず、Z軸フレームを取り付けますが、仮締め後にしっかり固定することが重要です。

 

Z軸フレーム固定(M5x45)

 次に操作パネル台を取り付けます。

操作パネル台固定(M4x20)

 スプールホルダーを取り付けます。

スプールホルダー取り付け(M4x20)

 フィラメントセンサーを取り付けます。

 

フィラメントセンサー取り付け

 ファンをX軸フレームの裏側に取り付けます。

 

ファン取付(M4x45)

 ヘッド部ケーブルとファンケーブルをケーブルクランプで取り付けます。

ヘッド部ケーブルとファンケーブル固定

 ネジでの固定は以上です。

 次に配線コネクタを接続していきます。コネクターはすぐ近くに相方が見つかり、誤挿入できない形状になっていますので、迷うことなく接続できると思います。素晴らしい設計です。

ヘッド部ケーブル取付

各ケーブル接続

操作パネル接続

 電圧の切り替えスイッチを115V側にします。

電圧切り替え

メカの状態確認・調整

 工場で適正に調整されているはずですが、運送中の振動等で緩んでいる可能性があります。念のため、次の2点は確認しましょう。

各軸のプーリー(ローラー)状態確認

 プーリーの組付け状態は、適切にフレームの溝に接触しているのが良いのですが、空回りするようなプーリーがあれば、調整した方が良いと思います。各軸3個(Y軸は4個)のプーリーでフレームを挟んでいるのですが、そのうち1個(Y軸は2個)には、六角形の偏心軸が付いていますので、付属品の六角スパナで少し回してみて、プーリーの接触具合を調整します。感覚的でちょっと難しいですが、くれぐれもガチガチにならないように。不安ならば触らずに後の印刷具合で再調整しても良いと思います。

プーリー調整箇所

Z軸プーリー六角軸

Y軸プーリー六角軸




 タイミングベルトの張り具合

 タイミングベルトは3か所に使われていますが、X軸とY軸にはベルトテンショナーが付いていますので、容易に張り具合を調整できます。これも感覚的で表現が難しいのですが、触って見て少し張りのある状態で、くれぐれもギンギンに張らないように。これも不安があれば、後の印刷状態で再調整しても良いと思います。

電源投入

 組付けが終われば、最後に電源ケーブルを接続します。
 いよいよ電源投入です。左奥の電源スイッチをONにします。

 

電源ON

 しばらくして、メイン操作画面になります。

 

電源ON後表示

 英語表示を日本語にしたいので先に切り替えます。

日本語選択

日本語になったところで、早速初期調整を行っていきます。

レベリング調整

 初期調整として重要な調整ですが、メカの組付け状態を少し触っただけでも変化する要素ですので、レベリングの意味合いをしっかり理解して、安定した印刷(特に1層目の定着具合い)を行ってください。

<3段階のレベリング>
 レベリングには次の3段階の調整があります。

  手動レベリング

   ベッド下4隅のノブによるベッド面とノズル先端の隙間調整で加熱は必要なし。

  自動レベリング

   ベッド面全体の歪み測定を自動で行い、レベリングデータを作る。加が必要。

  Z-Offset設定

   ベッド面中央でのノズル先端との隙間設定で、加が必要。

 最初の組付け後は、必ず①→②→③の順に行いますが、印刷を繰り返していると、いずれかのズレが生じてきますので、1層目の定着状態をみて、のみ再調整するのか、②→③と再調整するのか、のレベリングデータを見てからの調整が必要となるのかを判断します。

 では、レベリング調整を順に説明します。

 メイン操作画面で、レベリングを押します。

レベリング押す

次のような表示が出ますので(変な日本語ですが、気にせずに・・)、確認を押します。

確認を押す

 ヘッド部がベッド面中央(ホーム位置)に移動します。

中心へ移動

 この状態で、紙1枚(コピー用紙等)がノズルとベッドの隙間に入るかを確認して、狭いようであれば▲ボタン(赤○印)を押しヘッドを上げておきます。

中心でのノズルとベッドの隙間確認

この段階での調整は大雑把でよいが、くれぐれも下げない様に。

 手動レベリング調整
 「ほじょ」ボタンを押します。---この表現おかしいですよねぇ。「手動」にした方が分かり易いと思いますが・・。

手動調整

 次の確認画面が出て、確認を押します。
 

手動レベリング確認

ベッド面の4隅を表す①②③④とホーム位置の表示になります。

左前を意味する①を押して、コピー用紙等で隙間を見ます。左前ベッド下のノブを少しづつ回し、紙が隙間でザラザラした感触で動く状態でよい。

①に移動し隙間調整

 次に②を押して、左奥での隙間調整を同様に左奥下のノブで調整します。
 

②の隙間調整

 同様に③の位置、④の位置での隙間調整を行います。
 念のため、再度①②③④と隙間の再確認を行います。

 これで手動レベリング調整が終了です。
 前画面に戻る(<)ボタンを押すと、次の表示となります。
 

手動レベリング完了確認

 「確認」を押すと、ベッドとノズルの加温が自動で行われ、加温後自動レベリング動作始まります。
 また、「キャンセル」を押すと、レベリングデータが0.00になります。(まだ登録されたわけではないので、前データへの復活も可能です。)

自動レベリング調整

 手動レベリング後に続けて実行できますし、レベリング画面の「自動」ボタンを押しても実行できます。

自動レベリング開始確認

確認を押すと、まず、自動的にノズルとベッドの加熱が始まり、設定温度になると66点のレベル測定を開始します。加温が始まるとキャンセルできませんので、終わるまで待つしかありません。

自動レベリング前の加熱

左手前からレベリング開始

測定が終了すると、次の画面となり、Z-Offset調整を促します。

Z-Offset確認

「タッチ口」?→「ノズル先端」と読み替えた方が良いです。
確認を押すとレベリング画面に戻り、レベリングデータが更新されています。
ヘッドもホーム位置に戻っていますので、このままでZ-Offset調整を行っていきます。

Z-Offset調整

 最初に行ったコピー用紙での隙間調整を改めて行います。

Z-Offset調整が出来れば、戻る(<)を押します。

レベリング終了保存確認

 これは、設定したZ-Offsetデータ、レベリングデータをメモリーに登録して、再起動時に適用するかということなので、登録するときは「確認」、一時設定のみにするときは「キャンセル」を押します。
登録操作は、次の登録ボタン(黄〇部)でも行えます。

登録操作

通常はレベリングデータを再起動時にも適用できるように、「確認」を押して登録します。

印刷前の準備

 レベリング調整が完了していれば、いよいよ印刷を実行しますが、先にフィラメントをセットします。
 フィラメントをセットする前に、ノズルを加熱する必要があります。また、フィラメントをヘッド部に入れるときにベッド面に近すぎると、ノズル先端からのフィラメントの出具合が見辛かったり、ベッド面に接触して傷を付けたりする危険性もありますので、ヘッド部を10mm以上上げておく方が無難です。
 次の準備を行います。

準備を押す

 Z軸をZ+で上げていきます。

Z軸を上げる

 【注意】
  ・くれぐれも、Z-を押さないように!ベッド面に衝突します。
  ・Z軸を連結するタイミングベルトをグイグイ動かす紹介動画を目にすることがありますが、これもベッド面に衝突する危険もあり、やめた方がいいです。

 続けて加熱していきます。

加熱を設定

 今回はPLAのフィラメントですので、「PLA」の選択のみで操作していますが、温度を任意に変えたり、材質毎のパラメータも別途設定で変更可能です。

 設定温度になれば、フィラメントを通していきます。

フィラメントを通す

ヘッドにフィラメントを入れる

 上図のようにフィラメントセンサーに通した後に、ヘッド部にフィラメントを入れますが、レバーを押した状態で差し込んでいきます。フィラメントは約65mm中に入りますが、入り辛いときは先端を斜めカットして入れ直してみてください。フィラメントを更に押し込むと、ノズル下からにょろにょろと出てきます。
 準備画面の次のボタンを押すと全ステッパーの励磁が解除されるので、テーブルを奥へ押して、ノズルから出てきたゴミを除去しておきます。

全ステッパー励磁OFF

以上で印刷前の準備は完了です。

サンプル印刷する

 付属のUSBメモリーを挿して、「プリント」を押します。

プリントを押す

 USBメモリーの中に、EN4-TheBuddha.gcodeというデータが入っていますので、これを選択実行します。

EN4-TheBuddha.gcodeを選択実行

印刷を開始しますので、あとは待つのみ。

印刷後のサンプル

 画像では分かり辛いですが非常に綺麗な仕上がりと思います。

最後に

 長々とした説明にお付き合い頂きありがとうございました。
 まだほんの導入説明のみでしたが、Neptune4を使っていく中で、感じたことや特徴など、これからも順次記事にしていきたいと思っていますので、またお付き合い頂ければ幸いです。

最近のFDM方式3Dプリンターに思うこと、そしてついに・・・

 私は、2年半前に3DプリンターEnder-3に出会い、その魅力にとり付かれて今も創作意欲衰えることなく、細々と趣味として楽しんでいます。
 当時は2万円強で、自分の思い描いたものを具現化できる装置に驚愕しつつ、更に性能を高めるためにアップデート、評価、独自改造などを繰り返し、今では十分に妥協できる状態になったかなぁと思っています。

 Ender-3には、様々なことを教えてもらったり、体験させて頂いたり本当に感謝しています。

最近の新機種について

 2年半の間に、FDM方式3Dプリンターもどんどん進化し、基本性能、機能、使い勝手共に私の妥協を遥かに超え、このままでは井の蛙になってしまう、という焦燥感に駆られていました。「自分が作りたいものが出来ればいいじゃないか・・」という思いと「更にレベルアップして新しい領域にも入ってみたい」という思いの葛藤に悩まされたのです。

 自分の好みは、オープンフレーム構造の家庭向きFDM方式3Dプリンター(Ender-3シリーズ同等品)なのですが、Ender-3シリーズもS1PROやS1PLUSEなどバリエーションを増やしていますし、他メーカー(ANYCUBIC、ELEGOOなど)でも続々と新機種を販売しています。

 もはや、自分のEnder-3をいくら改造しても、到達しえない、または高額な改造費になってしまう状態なのです。

今買うならこれは欲しいポイント

 最近の各機種性能比較やレビューなどは、他の紹介サイトにお任せするとして、私個人的にこれは欲しいポイントとしてピックアップしてみました。

<既に実現しているが外せないポイント>
・とにかく安くしたい。(5万円以下目標)
・オープンフレーム構造で、印刷サイズ220×220以上(Ender-3シリーズ同等)
・静音モータドライバー
・ダイレクトエクストルーダ(ボーデン式はもう懲りた)
・オートレベリング(これは必須)
・PEIシート(もう他のシートには移れない)

<更に欲しいポイント>
・デュアルZ軸(デュアルモーター式)
・操作パネルは、カラータッチパネルで、できれば日本語対応
・印刷データ転送は、SD,USB,WIFI対応
・高温印刷 300℃まで可能 (PCやPAなどエンプラへの挑戦)
・できれば、高速印刷 実用200mm/s以上 (印刷時間の大幅な短縮)

こんな欲深い3Dプリンターあるでしょうか?

実は、あったんです!

ELEGOO Neptune4を買いました!

Neputne4外観

 Neptune4はNeptune3の後継機で、6月初めにSK本舗さんから予約販売が開始され、私も20日ほど前に衝動買いで注文して、数日前に到着、試運転を行ったばかりなんです。価格は48,000円でした。PROタイプ(52,000円)もあるのですが、私にはPROなしで十分の機能なのです。
 このNeptune4のスペックがほんとに凄いんです。上記の欲しいポイントを全て網羅して、他の色々な機能も搭載して5万円を切るんです。光造形3Dプリンターで有名なELEGOO社が本腰を入れて市場に投入してきたと感じるスペックです。
 Ender-3で親しんできたCreality社もきっと驚いたに違いない。スペック的にはEnder-3S1PROに高速印刷(max500mm/s)を加えているのですから・・。

ただ、やはり知名度も実績もEnderシリーズにかなわないので、果たして実態はどの程度の実力、耐久性なのかを今後じっくりと見ていきたいと思います。まだ、サンプル出力しかできていませんが、仕上がりは非常にきれいです。

ELEGOO Neptune4の初見は?

 装置の梱包状態は、非常に綺麗で丁寧に収められており、組み立ても英文マニュアルですが、解り易く迷うことはほとんどありません。付属USBメモリーに収められている動画を見ればより分かり易く、組み立て初期調整ができます。購入入荷待ちの方であれば、Youtubeでも同じ動画がアップされていますので、予めご覧頂ければと思います。

www.youtube.com

次回以降の記事は、しばらくこのNeptune4の私なりの評価を掲載したいなと思っています。

【Ender-3】小型サイクロン集塵器を作ってみた

 当ブログでは、3DプリンターEnder-3を使った評価テストやアップグレード、独自改造、製作品の紹介などを掲載しています。

 最近は思い付きのおもちゃ中心の作品紹介でしたが、今回は実用品にならないかなぁという思いで、こんなものを作ってみました。

サイクロン集塵器外観

掃除機に取り付ける「サイクロン集塵器」です。

なぜこんなものを作ったの?

 と思った方もいらっしゃると思います。正直、特に強い意図はありません。
私は普段生活している中で、3Dプリンターを使って、どんなものを作ったらおもしろいかなぁ、といつも思考を巡らしています。

 たまたまyoutubeで集塵器のDIY関係の動画を見ていた時、殆どがペール缶みたいなものを使ってサイクロン式で木くずなどのゴミを集める作業現場で活躍しそうなものなんです。ペール缶なので結構でかいです。

 ここで閃いたのが、家庭の掃除機に簡単なサイクロン集塵器を付けたら、一般家庭でも便利ではないかと思ったんです。サイクロン式掃除機はたくさんあるんですけど、紙パック式の掃除機にワンタッチでサイクロン集塵器を付加したら、色々便利なんではないかと思ったんです。
 市販品を色々調べてみると、マキタのサイクロンアタッチメント付き掃除機と同じイメージになるのでしょうか。

期待される効果

 紙パック式の掃除機にサイクロン集塵器を付加した場合にどんな便利な点があるのか、予想してみました。

・どれだけのゴミを集塵できたか一目でわかる。
・紙パックに溜まるゴミの量を大幅に減らせる。
・誤って吸い込んだものを容易に取り出せる。
・紙パックに入れたくないものを分離できる。

こんなものでしょうか。用途次第では、まだまだ有用性があるかもわかりません。

構造は?

 3Dプリンターで作ることがメインなので、アタッチメント及びサイクロン部は3Dプリンター製作品、ただ集塵容器部分は透明性や脱着の容易さから、市販品を探すことにしました。
ダイソーにいいのがあるじゃないですか!

ダイソー容器

ねじ式の密封容器が2個で110円ですよー。
これを使って作ったのが今回の製作品で、構造を説明するほどでもありませんが、次のようなっています。

構造説明図

製作は簡単

 サイクロン部は3Dプリンターで作ります。

製作品(出口接続部分は別製作)

 掃除機への差込口(アタッチメント)は別部品で作って接着します。


 容器の取付は、蓋のくぼんだ部分を丸くくり抜き、サイクロン部に接着するだけです。

蓋の加工

蓋の接着

容器を取り付けた状態

掃除機への装着

 我が家の掃除機は10年前の三菱製紙パック式で、取付は次のようになります。

掃除機への取り付け

先端ブラシに電源を供給するコネクタの機能は付いていません。
要するに我が家の掃除機専用の接続仕様になっています。(他の機種への汎用性はありません)

試運転

 いよいよ試運転。

予想通り、容器内でゴミが高速回転して壁面や底に溜まっていきます。

掃除後の容器の状態

 いい感じでゴミが溜まっているんですが、容器を外してみると、容器内の吸込み口内に綿埃が吸い込まれそうになっています。
 恐らく、停止した瞬間に容器内の回転が弱まり、綿埃のようなものが吸い込まれたと思われます。
 これはいかんとフィルターのようなものを取り付けて、改めて掃除しまくりました。

フィルター装着後

結果は、いい感じで綿埃も容器内に留まり、容器内のゴミをごく簡単に排出することができました。

結果満足していたのですが・・

 「こんなのどう?便利じゃない?」と妻にお披露目したのですが・・、「いらん!」と一蹴され、ショック。 たぶん、良さを分かってないかしれません。

 まあ、何かの時に役に立つかもと、気を取り直して記事にさせて戴きました。
 また、当製作品の最大の欠点は、汎用のアタッチメントに出来ないこと。掃除機の接続口なんて、各メーカー機種毎に色んな形状があり、接続口を採寸して設計し直す必要があり、この接続方法にいいアイデアがあれば、もっと自信を持って紹介できると思います。