GGの挑戦

3Dプリンターライフを楽しんでいます

格安エンクロージャーを自作しました

 こんにちは。相変わらず3Dプリンターと共に過ごす日々を送っています。孫達への名前入りキーホルダープレゼントや細々した改造(実はあまり効果がなかったので記載できませんが・・・)等々試行錯誤の挑戦を続けています。

 そしてこの度、簡単なエンクロージャーを自作しましたので紹介します。

エンクロージャーって?

 格安3Dプリンターのほとんどは、簡単なオープンフレーム構造になっています。(私のEnder-3もそうです)作業性や改造等の自由度は大きいのですが、室温の影響を受け易いという大きな欠点があります。ABS樹脂など収縮率が大きい樹脂の場合、成形中にヒートベッドから剥がれてしまうトラブルが発生し易くなります。

 そこで効果的な対策として、3Dプリンターを保温BOXに入れて、室温の影響を受け難い環境で造形できるようにするものです。エンクロージャー(囲い)とはこの保温BOXのことで、ネットでも多くの製品が販売されています。

格安のエンクロージャーを作るために

 格安3Dプリンターに高価なエンクロージャーを購入したんでは、本末転倒で私の改 造思想(格安改造)に反すると・・。(Amazonでは、最安で5千円程度で販売されているものもありますが、もっと安くしたい。)

 と言うことで、次の要件を満たす構造として検討しました。

1.格安であること。

2.作業性が良いこと。

3.運転中も内部の状況が見やすいこと。

4.エンクロージャーの着脱が容易であること。

5.安全な構造であること。

そして本来必要な基本機能として「保温性が良いこと。」なのですが、ここは「格安」を優先し、まず作ってみることにしました。

製作材料

 製作に使用した主な材料は以下の通りです。

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園芸用支柱

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園芸用支柱内容物

 園芸用の支柱をフレーム材料として使用します。Φ6.6x1100mmが4本、Φ6.6x600mmが4本の鉄製チューブに樹脂を被覆したものが入ってます。これで丁度全てのフレームを製作できます。
 直方体フレーム構造にするため、各隅に取り付けるコーナージョイントを印刷します。

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コーナージョイント(8個)

  エンクロージャー全体を囲うために、少しでも安全を考慮して、難燃シート(1.8mx1.8m)を購入しました。

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難燃シート

また、前面のカバー用に、半透明のクリアホルダーA3判(ダイソー)を使います。ポリプロピレン製なので耐熱性もそこそこあります。

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クリアホルダーA3判

その他にも、小物として樹脂パイプやダブルクリップ、マグネットバー、接着剤、ガムテープなどを使って作ります。

 

購入品一覧(価格は税込み)

・園芸用支柱:組み立て式トレリス(ダイソー)---220円

・難燃シート(1.8mx1.8m)(Amazon)ーーー666円

・クリアホルダーA3判(ダイソー)---110円

・ABS樹脂パイプ(Φ9xΦ7)(近所のホームセンター)---206円

・マグネットバー30cm2本入り(ダイソー)---110円

その他小物は自宅にあったものを使ってます。

よって、出費は1,312円

組み立て

フレームを組み合わせると、

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エンクロージャーフレーム

実際の装置に設置します。

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エンクロージャーフレーム設置状態

手前フレームの上辺部分には、予めΦ9xΦ7の樹脂パイプを通しておきます。これは丁番の役目で、手前にカバーを付けるときの開閉用に使います。

 次に難燃シートで作ったカバーを掛けます。

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カバーを掛け前面カバーを開けた状態

カバーはダブルクリップで手前4か所固定します。フィラメントを外側から入れるための切込みも入れています。

クリアホルダーで作った前面カバーは上部の樹脂パイプに固定します。これにより、開放時は上部にはね上げておき、運転時は手前に垂らすようにしました。

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エンクロージャー前カバー運転時

カバーがバタバタしないように下部にマグネットバーを付けました。

外観は不細工ですが、これで一応完成です。広い間口で作業性も問題なし!

保温効果の評価方法と結果

 一応完成したので、保温効果を評価することにしました。さて、効果をどのように評価するか?BOX内部温度といっても各部位で全く違うし、実際の造形状態といってもアバウト過ぎる。

 評価基準って在るのか無いのか分かりませんが、とりあえず私なりに次の評価方法を設定しました。前提として、このエンクロージャーは温度調節機能がなく、外気の流出流入を抑える構造のものとして評価する必要があります。造形時に積層中の造形物が外気の影響を受けることに注目して、温度測定場所を次の位置に設定しました。

・X軸:+100mm

・Y軸:+100mm

・Z軸:+100mm

これは造形範囲のほぼ中央となります。

Ender-3では、「Auto Home」実行の後に、「Move Axis」で各軸を上記の位置に移動します。

そして、まず、通常状態としてエンクロージャーを取り外した状態にしておきます。

 次に温度設定ですが、「Temparature」で「Bed: 0」を100℃に設定します。

Nozzle:は0℃のまま)この状態で通常表示状態に戻り、Nozzle温度の現在値に注目します。30分程放置すればほぼ安定状態になり温度値を読み取ります。

 次に、エンクロージャーを設置した状態で、同様の温度測定をします。結果は、

・室温(ベッド加温前のノズル温度値):21℃

・エンクロージャー無しでベッド加温 :25℃

・エンクロージャー設置でベッド加温 :37℃

単純にエンクロージャー有無で12℃の温度上昇効果があったことになります。

まとめ

 以前の改造記事で、作業性向上を目的として配置変更を行いました。制御系パーツ(電源BOX、コントロールBOX、操作パネル)を装置の左側アルミフレーム外に配置したことで、制御系パーツを加温することなくエンクロージャー化する構想を持っていました。今回これを実現したことにもなります。

 今回の結果が、実際の造形でどの程度の効果があるのかは分かりませんが、今後時間を掛けて確認していくことにします。本当なら冬場のほうが室温も低く効果が出やすいと思います。

 改善点としては、保温効果を上げるために、隙間をこまめに塞ぐ処理とか、ペラペラのカバーを改善するとかありますが、とりあえず当初の目標はクリアできたのでいいかと思っています。